ゆりのはな

大阪市平野区のデイサービスセンター「ゆりのはな」で行う歩行訓練

パーキンソン歩行練習
白ゆりグループ

大阪市平野区にあるデイサービスセンター「ゆりのはな」では、パーキンソン病やパーキンソン症候群の方々が無理なく体を動かせるようなサポートを行っています。
医療機関のような専門的なリハビリではありませんが、日常生活の動作を少しでもスムーズにできるよう、歩行訓練に力を入れています。

当施設では、日々の活動の一環として、口頭指示を活用した歩行練習や、動きと認知の両方を鍛える二重課題歩行転倒リスクを軽減するためのバランストレーニング(摂動訓練)などを取り入れています。
スタッフが利用者様に寄り添いながら、安全に配慮した環境で歩行を支援しています。

口頭指示を用いた歩行訓練

パーキンソン病の患者様は、歩行時にすくみ足(freezing of gait)や歩行速度の低下といった問題を抱えることが多いです。これに対して、口頭指示(verbal cueing)を用いた歩行訓練が有効であることが研究で証明されています。

「ゆりのはな」では、歩行時に「踵から接地しましょう」「一定のリズムを保ちましょう」などの口頭指示を行い、利用者がスムーズに歩行できるよう支援します。研究によると、踵接地を意識することで、歩幅が広がり、歩行の安定性が向上することが確認されています。

さらに、視覚的・聴覚的なキューイング(cueing)を併用し、リズム感を意識したトレーニングも導入しています。たとえば、メトロノームの音に合わせて歩行することで、一定のペースで歩く感覚を身につけることができます。


二重課題歩行訓練

パーキンソン病の方は、歩行しながら別の作業を行う「二重課題(dual-task)」が苦手になりがちです。これに対応するため、「ゆりのはな」では認知課題と歩行を同時に行う訓練を実施しています。

例えば、**「3の倍数を言いながら歩く」「スタッフが出す質問に答えながら歩く」**といった形で、歩行と認知機能を同時に使う練習を行います。
この訓練を行うことで、日常生活の中でもバランスを崩しにくくなることが期待できます。

近年の研究では、二重課題歩行訓練が歩行速度やバランス能力を向上させるだけでなく、認知機能の維持にも貢献することが示されています。
これは、転倒予防の観点からも非常に重要です。

バランストレーニング(摂動訓練)で転倒予防

パーキンソン病の患者様は、突然のバランス崩れに対する反応が遅れることが多く、転倒リスクが高い傾向にあります。「ゆりのはな」では、これを防ぐために**摂動訓練(perturbation training)**を導入しています。

例えば、歩いている最中にスタッフがそっと肩や腰に軽い刺激を加え、利用者様がそれに対して踏ん張る練習をします。
こうすることで、転倒を防ぐための反射的な動きが鍛えられます。

このようなバランストレーニングを続けることで、転倒の危険性を減らし、より安心して歩くことができるようになります。
研究によると、摂動訓練を継続することで、転倒の頻度が大幅に減少することが確認されています。

まとめ

「ゆりのはな」では、利用者様ができる限り安全に歩き続けられるよう、専門的な医療リハビリではなく、日常生活で役立つ歩行練習を提供しています。

  • 口頭指示を活用した歩行練習:歩行の安定性を高める
  • 二重課題歩行訓練:認知機能とバランス能力を同時に向上
  • バランストレーニング(摂動訓練):転倒リスクを軽減

「ゆりのはな」のスタッフは、一人ひとりの状態に合わせた歩行サポートを行い、利用者様が安心して活動できる環境づくりを大切にしています。

見学やお問い合わせをご希望の方は、お気軽にご連絡ください!

📞 お問い合わせ先: デイサービスセンターゆりのはな
📍 所在地: 大阪市平野区長吉長原西4-6-3
🌐 問い合わせフォーム: こちら

参考文献

  • Influence of Verbal Instruction on Gait Training in Parkinson Disease: A Randomized Controlled Trial – PubMed (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38207195)
  • Cognitive and motor dual task gait training exerted specific training effects on dual task gait performance in individuals with Parkinson’s disease: A randomized controlled pilot study – PubMed (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31220121)
  • Gait and step training to reduce falls in Parkinson’s disease – PubMed (pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16340099)

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